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【ネタバレ】剣と土・・・ か弱き稲の命を介して武蔵が変わる! 「バガボンド」37巻感想

2014/09/06

バガボンド37巻
梅雨明けの猛暑にやられ気味なnovです。こんばんは。

バガボンドの最新巻である37巻が発売になりましたね。
早速買って来て、焼酎ロック片手に読んだので感想など。

※今回もネタバレ全開なのでご注意下さい。


か弱き稲の命を介して武蔵が変わる!

37巻あらすじ

37巻ですが、変わらず描写は農業の話です。
36巻の終わりで小倉藩に援助を申し込んだから、ひょっとするとサラッといくかなと思ったんですが、37巻もガッツリ農業

でも、農業の話ですが、単純にそうじゃないんですよね。
稲を育てることによって命を学ぶ。
そして武蔵に変化が訪れる。そんな物語全編を通してターニングポイントになりそうな37巻です。

バガボンド37巻  

あらすじを簡単にご説明するとこんな感じ。

作物が育たず飢餓にあえぐ集落を救うために武蔵は小倉藩に助けを求め、小倉藩は武蔵が仕官することを条件に食料を与え、集落は危機を脱します。
その後、稲の刈り入れまでは見届けたいという武蔵は、秀作や村人とともに田を広げ、稲を植え、育て、そして守ります。

このことを通じ、村人はもちろん武蔵にも変化が見られます。
村人の女衆からは死んだ夫達の代わりに強くなりたいと願い武蔵に剣の教えを請い、何事にもやる気のなかった男衆はかつて嫌ってた秀作に頭をさげ稲の育て方を教えてもらうことに。

弱い立場の女衆、か弱き稲の命を守ること、そしてまさに命が消えんとする秀作。
これらと向き合うことによって武蔵の心に「弱いもの」「命」へ対する変化が。

稲の収穫が出来る日、秀作はそれを見届け逝ってしまいます。
その時、武蔵の目には涙があったのでした。


おおまかに言うとこんな感じですかね。


弱いものの気持ち

集落で唯一稲を育てる知識を持つ秀作。
秀作は武士にこう言います。

剣として名を上げることは、敵を出し抜いて斬り殺し、自分を一つ上に行くことだろ?稲はか弱き命。命をまっとうさせること。人を斬る?冗談だろ?

稲を育てることに人生をかけている農家の人にすれば、か弱き稲を嵐や様々な困難から守り抜き、やっと収穫して自らの命を繋ぐ。
そんな作業を必死でしてるのに、武士は人を斬る。
そりゃあ、意味が分かりませんよね。僕もそう思います。

バガボンド37巻  

でも、武蔵もその気持ちを分からんと言ってたし、やっぱり武士というか強さを単に求める者と気持ちが交わることは難しいんだろうなあ。

一方で女衆は武蔵に剣の教えを請うのですが、相手を斬ることではなく「強さをもちたい」という理由。

バガボンド37巻  

武蔵は女衆に剣を教え、今までのことを反芻することで、剣を振るうことと稲を育てることに共通点を感じたように思えます。
剣も稲も自分が力を入れて構えるのではなく、それぞれの声を聞くことが大事だという共通点があるというのに、一方は人の命を奪い、一方は命を繋ぐ。
一点、正反対に思える剣と稲は同じなんだなあと思わずにいられませんね。深い。


武蔵が変わる

圧巻だったのは、秀作の最後のシーン。
収穫が出来るようになる少し前に秀作は倒れてしまい、今まさに死なんとするんですよね。

稲穂が実った日、武蔵と田んぼに出た秀作は武蔵に「これまでどんな旅だった?」と問い、武蔵はそれに笑みを浮かべるのですが、それを見た秀作は改めて稲を眺め「ありがたい、足りないものはない」と死んでいきます。

この後、駆け寄った武蔵と村人から涙がこぼれ落ちます
強さだけを追いもとめ、人を斬り殺すことを物ともしなかった武蔵が、集落で稲を作って死んでいったじいさんのために涙を流すんですよ。

そして次のページには田んぼいっぱいに実った稲穂・・・

このシーンは圧巻です。
田んぼの見開きで泣きそうになったのは始めてです(笑)
画力がスゴいのはもちろんですが、稲穂の画にいろんな意味がこめられてる気がしてですね・・・
命、弱い者、強さとは、そしてこの物語で死んでいった者たち・・・
なんかひっくるめてここに極まった感じですね。
もうここで最終話でいいんじゃないでしょうか(笑)


38巻からいよいよクライマックス!?

農業編は武蔵の修行だった

37巻のラストでついに武蔵は小倉藩に行くことを決意してます。
小倉藩といえば、小次郎がいて、いよいよ物語は巌流島の決闘へと舵を切ったように思えますね。

今のことろのバガボンド内の描写では武蔵より小次郎の方が剣において勝ってたような印象だったので、最終決戦たる小次郎との闘いまでにその差をどう埋めるのか興味があったんですよね。
その差を埋める描写がこの農業編だったんではないでしょうか。

武蔵は弱きものの気持ちを知った。
これが2人を対等、もしくはそれ以上の差になって現れるのかも知れません。

この辺りの描写をどう表現してくれるのか、めちゃくちゃ楽しみです!


今日のまとめ
ここ数巻のバガボンドは農業の話がメインだったので、吉岡との戦いまでの激しい斬り合いが好きな人からするとどうなん?という意見もあったようです。
が、37巻で作者がこのエピソードを入れた理由が分かった気がします。

いろんなマンガはありますが、ここまで主人公の心の変化を見事に描いてるのって少ないんじゃないかなあ。
それをダイレクトに説明しちゃうんじゃなく、描写やキャラクターの表情、ちょっとしたセリフで読む側に考えさせて理解させる。
そんな描き方がしてあるバガボンドは本当に深いです。
始めて読んだ時、2回目読んだ時に感じることが別にある。
そんな味のある37巻でした。

38巻からはいよいよクライマックスに近づくようですが、ホントに楽しみです。
次は・・・冬くらいなのかな??
早く読みたいなあ。


バガボンド(37) (モーニングKC)
バガボンド(37) (モーニング KC)

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